2020年1月13日月曜日

システムの費用対効果 〈 RFP 提案依頼 〉

RFP ( Request For Proposal ) 提案依頼 という 仕事の依頼の仕方があります。背景、前提、希望などを伝えたうえで、“良い提案をして下さい” というものです。システムやプロジェクトという無体物を相手に何と大胆なことでしょう。


この世界で仕事を始めた頃、そう思いました。安い予算ではないのです。大きな仕事程、この RFP を使います。RFI ( Request For Information ) 情報提供依頼というのもありますが、ほとんど同じようなものです。要件が定まる・定める前段階で、望ましいゴール、そのためのプロジェクトの概要をシステムベンダーに考えてと依頼を出すのですね。契約に基づく依頼ではないので応じる義務はありませんが、大きな仕事や、取れそうな仕事とみると、それなりに手間ひまかけて、提案書を作ったり、プロトタイプまで用意したりすることもあります。当て馬とみると簡単に済ませます。なので、あいみつ(相見積もり)と同じで、前提が揃いません。結局は予算に収まるとか、価格の安いところに出すという判断になります。無体物ですから、本当は値段以前に必要なもの、ことが足りているかが大事です。

もうお分かりだと思います。問題が露呈するのは最終段階、移行のところです。 “ それはお客様でやって頂きます。 ”  これが決まり文句です。他社が導入しているからといって安心は禁物です。新システムへのログインのタイミングが少しずれただけで移行に失敗することもあります。ユーザーにアナウンスしたつもりでも、ちょっとした隙にトランザクションロス、マスターロスが入り込みます。今はもうないと思いますが、オンプレのADから365のADへの移行でエライ目に遭ったことがあります。移行は準備も含め、時間もお金もかかります。経験も必要です。ここを端折れば当然安くなります。

安易なRFP止めましょう。安いところ選ぶのお待ちください。移行に不安はありませんか?
永島志津夫

全社のシステムを少ない人数で見ていれば時に見落としもあるかもしれません。
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